富士登山競走を完走する方法、練習方法
#途中カキコのまま放置したままでしたので残りを追記しました(H25.6.1)。

(唐突ながら、リクエストにお応えして...)
 高低差3000m&距離21km。制限時間は4時間30分。そんな富士登山競走を完走する方法。練習方法をツラツラと。あくまで底辺の市民ランナーによる底辺のランナー向けのアドバイス兼備忘録。釈迦に説法をするつもりはないのでエリートランナーはスルーされたい。

0.そもそも
 (1)自己紹介
 (2)完走できる人
1.坂道を登るコツ
 (1)ナンバ歩行
 (2)老人歩行(仮称)
 (3)カカトベッタリ歩行(仮称)
 (4)ピッチ走法
 (5)フォアフット走法(≒ベアフット走法、フラット走法)
 (6)鏑木選手の歩行法
 (7)クライミング
 (8)ルートファインディング
 (9)ガニ股歩行(追記)
 (10)積極的な深呼吸(追記)
2.装備・補給水(追記)
 (1)シューズ
 (2)ウェア
 (3)ザック
 (4)小物
 (5)補給食&給水
3.トレーニング(追記)
 (1)峠トレ
 (2)トレイルランニング
 (3)筋トレ
 (4)プロテイン&アミノ酸
 (5)カーボローディング
 (6)テーパリング
4.コース攻略(追記)
 (1)ロード区間
 (2)登山道区間


0.そもそも
(1) 自己紹介
 こういう人でも完走できるという意味で自己紹介。
若い頃、特に運動せず。新潟出身なんでスキー(アルペン&クロカン)くらいか。通勤カバンに弁当を入れると腰痛になる。健康志向で30代から市民マラソンにポツポツ参加の40代。エントリすると週2、3回ペースでジョギングし、エントリしていないと一切走らない。10kmは42、3分切れるくらい(40分切ったことはあるけどもう無理かと)、ハーフは90分切れないくらい。フルは東京マラソン1回ポッキシ、練習100kmで4時間切ったくらい。登山をするようになってからは市民マラソンで歩いたり途中棄権するなど大人の判断ができるようになった。ロードバイクに乗るようになってからメッキリ走らなくなってしまった。そんな171cm60kg。

<底辺振りがうかがえる実績>
 §2008年61回
  初出場。ペースが分からず山頂ゴール10m手前で関門アウト(涙) -->詳細はコチラ
 §2009年62回:
  悪天により山頂部門も五合目までで中止。トラウマが続く。 -->詳細はコチラ
 §2010年63回:
  4時間19分弱。ようやく完走。感動。 -->詳細はコチラ
 §2011年64回:
  4時間18分。完走。感動が少なく引退を決意。今に至る。 -->詳細はコチラ


 #64回大会は出走2293人、うち完走1292人(56.3%)。自分は制限時間の12分前に辛うじて完走できたけど、そのあと関門までの僅か12分間に400人以上が通過している。仮に4時間30分の関門が10分前後するだけで完走率は大幅に変わる感じ。ちょっとトイレなんて余裕こいたら関門アウトになってしまう怖さがこの大会の魅力かと。
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#山頂完走者だけが貰えるTシャツ。悪天のため五合目までで中止になった62回大会は配布を渋るケチ振り...。
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(2) 完走できる人
A あくまで想定
 ギリギリ完走できているので私自身がベンチマークといえる。63、64回大会のときの体力レベルを平地10kmのロードレースに換算すると45分弱くらいで走れる感じ。ハーフであれば95分弱くらいか。意外に遅い。体力がこれに近いオッサンであれば完走できると思う。反対に10kmで50分、ハーフで100分を切れない方は山頂部門の完走は難しいと思う。けど、そのレベルであれば、いくらでもタイムを伸ばすコツはあるので諦める必要はない。
 なお、富士登山競走はコースが登りオンリー&半分が登山道であるため、体力や素質を作戦や予備知識でカバーできる余地が結構ある。そうは言ってもはやり限界があるので最低条件は自分より少しだけ遅い10km50分以内かなと思う。ちなみに10kmを40分を切って走れる人、サブスリーランナーでも完走できなかったりするのでレベルに関係なく作戦や予備知識は重要だったりする。
B 有利な人
 まず、前半11kmは舗装路なのでロードレースが速い人は当然有利になる。あと、コースは登り坂オンリーなのでスリムな人も有利になる。走る上で脂肪や燃費の悪い筋肉が荷物になるのは市民マラソンと同じながら登る上では平地以上に体重がハンデになる。実際、山頂に辿り着く人に大きい人、重い人、特に二の腕が太い人はいない。 市民マラソンを速く走れてもヘビーな人はウカウカできない。反対に市民マラソンが遅くてもスリムな人は伸び代があったりする。
#減量はマラソンでは常套手段だし、自分も出走時には1、2kg落とすようにしている。2Lのペットボトルを担いでいたら、まず完走できないけど2kgの減量は何とかなるのではないか。


1.坂道を登るコツ
 コースは前半がロードレースで後半は登山道。稀に平地があるけど、ほぼ100%登り。けど登り坂の走り方、歩き方には様々なコツがあって、使いこなすことで体感的に何割も体力を抑えることができるので紹介する。走法、歩行法を意識せずに登っていたら体力が無い自分などは完走絶対できないと思う。それくらい大事。いずれも激坂が何kmも続くような場所で実際に試走、体感しながらマスターするとよいと思う。本番では長丁場なので(大局的な視点で)1、2時間後の体力を心配しながら状況に合ったエコ走法、エコ歩行を選択していくことになる。

(1) ナンバ歩行
 まずスピード・スケートのロケットスタートをイメージする。ローラースケート、ローラーブレードでもよい。左足を逆ハの字に開いておいて右足を右斜前に踏み出す。次は左足を左斜前に出す。以降繰り返し...。遠く前方から眺めている人からはスケーターが右へ行ったり左へ行ったりしてるように見えるハズだ。このとき腕は踏み出した前足と同じ方向へ振っている。右足を右斜前へ踏み出すと同時に右腕(右肩)を右方向に強く振る(右オンリー)。逆の動作も同じ。これは通常の走法、歩行法とは腕の振りが左右逆になる。
 実際は両腕を同じ方向に振っているので腕だけでなく上半身を左右に振り子運動させていることになる。感覚としては上半身の振り子運動を前方向への推進力に変換している感じ。ヨットが横風を前方向の推進力に変換するのと似ているのかも。前述のスケート類はいずれも真後ろ方向への抵抗が得られない状況においてナンバ歩行により推進力を補っている。
 これを登山に応用する。登山はシューズが地面にグリップする点でスケート類と異なるが、登る際に重力が障害になるので前方向への推進力を何かで補いたい点は同じ。なので上半身の振り子運動を推進力にする。右足を右斜め前へ一歩進めると同時に上半身を右斜め前に傾ける。両腕は必然的にスピードスケーターのように右方向へ振ることになる。右ヒザの上に右手をついて上半身をその上に加重してもよい。すべて右オンリー。次に左オンリー...右オンリー...。後ろの人から見れば上半身ごと60リットルのザック(例えデス)が左右に振り子運動してるのがよく分かるハズ。あくまで主観だが、これだけで大腿筋の活動量を2、30%抑えられる(あくまで主観w)。

(2) 老人歩行(仮称)
 高めの踏み台を使って昇降運動をするとき、ヒザ上の太モモに手を載せて前屈みになってドッコイショする(当然ナンバ加重になる)。これだけで大腿筋の活動量を20%抑えることができる。これは主観ではなく山と渓谷に載っていた測定値。実際に階段を休まずに延々登り続けることができるようになる。
 補足すると登りでは上半身は荷物になるので、これを大腿だけで支えるのではなく腕にも負担してもらう。当然両腕で支えると効果が大きい。階段が続く場所では前屈みになって両手を右モモのヒザに近い部分に載せてドッコイショ、左モモに載せ変えてドッコイショ...(両手を交互に載せ替えるのは煩雑だけど)効果が高い。通常、軍手が必要になるのは岩場が始まる七合目以降だが、私は馬返しから使う。
 大腿に乗せた手が汗で滑らず確実に上半身を支えられる。ナンバ歩行と合わせて計50%エコ(誇張癖アリ)。単純に高低差3000mが1500m相当!?になると思えばバカにできない。
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(3) カカトベッタリ歩行(仮称)
 読んで字のごとく登山道を歩いて登るときはカカトをベッタリ着いて歩行する。中途半端にカカトを浮かせた状態で歩行してもフクラハギにあまり負荷を感じない。けど長丁場ではやがてパンプアップしたり、コムラガエシになる。
 実際、岩場が始まる七合目以降になると痙攣して動けなくなっている人がポコポコ出てくる。自分も61回に続いて63回大会のときも七合目の最初の鎖場でコムラガエシになって我ながら笑えた。
なお、カカトベッタリ歩行は後述するガニ股歩行と組み合わせないと逆効果になる恐れがあるので注意されたい。

(4) ピッチ走法
 ロード区間は11kmの坂道を走り続ける。脚の筋肉は大量に酸素を消費する。AT&LT値を超えずに(乳酸を溜めずに)登り続けるには走るペースを落とすことになるが当然タイムまで遅れてしまう。ペースはあまり落とせないのでストライドを延ばしてペースを維持するか、もしくはピッチを上げ歩数を刻んでペースを維持するか...結果的に走るペースが同じであればストライドは疲労しやすく、ピッチは疲れない。これはロードバイクの世界では常識。チャリはペダル(ケイデンス)を90rpm位で回すと効率的と言われている。ビンディングペダルの付いていないママチャリやエアロバイクでは不可能な回転数だが実際に長い距離を乗っても疲れない。反対に大きいギアを使って低回転で漕ぎ続けると速度は同じでも帰り道は脚が売り切れになる。
 話をランニングに戻す。実際に何kmも続く激坂で試すとストライド走法で登り続けるのは難しいことが分かる。フクラハギが簡単にパンプアップしてしまう。これをピッチ走法に切り替えるとアレって言うくらいノンストップで行けるようになる。本番では次第にキツくなる斜度に応じて走るペースを下げつつも、同時にピッチを細かく刻んでペースダウンを最小限に抑える。マラソンでも後半バテてきたときはピッチを上げて少しでもペースを維持する人もおられるハズ。

(5) フォアフット走法(≒ベアフット走法、フラット走法)
 フォアフット着地の真髄は坂道で使ってナンボ。ピッチ走法と同じく平地より坂道でメリットを強く体感できる。ずばりピッチ走法と組み合わせることで、どんな激坂でも休まず延々と登り続けることができるようになる。走法なので底辺のランナーが使えるのはロード区間になる。トップクラスは岩場が始まる七合目まで駆け上がるとか。たぶんフォアフット着地をしているハズだ。

 ぶっちゃけ裸足でアスファルトを走れば必然的にフォアフット走法になる。まず下半身を前傾して走れば自然にフォアフット(足裏の前部)から着地するようになるし反対にフォアフットから着地して走り続けようとすれば下半身は前傾する。どっちが先でもいいのかもしれない。結果として、前足の爪先は高く上がらずに後ろ足のカカトが高く上がる走りになる。百メール走の着地フォームをLSDペースでやる感じ。カカトは全く着地しないわけではないがカカトからは着地しない。フォアフットもベアフット(素足)もネーミングから足裏の前部分だけ着地して走るものだと思われやすいがカカトは着いてもよい。フラット走法もネーミングから足裏の中心部分で着地するものだと思われやすいがフラットに着地するには必然的に爪先着地を意識する。いずれの走法も旧来のカカト着地と異なる点は同じなので意図は大差ないのだと思う。理論的なことはネットでググられたい。
 理論的なことはさて置き、実際に何kmも続く激坂で試すと旧来のヒール着地で登り続けるのは難しいことが分かる。フクラハギが簡単にパンプアップしてしまう。これをフォアフット着地に切り替えるとアレって言うくらいノンストップで行けるようになる(うーむ、ピッチ走法も同じことカキコしているような)。

 #初代山の神、今井正人は箱根5区をフォアフット着地(足裏の前部を置く感じ)で駆け抜け、古風なヒール着地(踏み込んで蹴り上げる感じ)をしていた他の選手とは明らかに違う走り方をしていた。ちなみに走る行為を”前足と後ろ足が同時に地面から離れること”とするとフォアフット着地&ピッチ走法はロードに限らず登山道でも延々と休まずに”走って”登り続けることができる。自分は伊豆ヶ岳縦走路がせいぜいで本番では試したことがないので誰か試してみて欲しい。

<走法別の比較>
 1:フォアフット着地&ピッチ走法
   --> 今井正人の箱根五区。一番エコ。
 2:フォアフット着地&ストライド走法
   --> パトリック・マカウ。底辺のランナーの場合、登りでは少し無理があるけど意外にイケる。ちなみにフォアフット着地は負荷が少ないので激坂下りではコレが一番。
 3:ヒール着地&ピッチ走法
   --> 多くの日本人ランナー。ピッチを刻んでもヒール着地だと登りはあまりラクにならない...。
 4:ヒール着地&ストライド走法
   --> 野口みずき。負荷大。登り坂に至っては拷問。


(6) 鏑木選手の歩行法
 トレラン本で内股歩行を紹介しておられた。階段で簡単に体感できる。階段状の段差において爪先を内向きに着地してオカマチックに登ると疲れないというもの。確かにお尻が後ろに突き出る感じになって骨盤が前傾姿勢になる。結果的に集中しがちな大腿四頭筋の外側だけでなく内側も使って登ることになるので疲れない。
 ただ上体の重心を外へ外へ逃がすナンバ歩行と動きが相反するのでナンバ加重のメリットが享受できなくなる。老人歩行も使えない。下半身のみで登ることになるので自力のある人向けなのかもしれない。あくまで優勝経験者の歩行法なので底辺のランナーは躊躇するところ(自分はガニ股なので階段くらいでしか試したことがないので)。

(7) クライミング
 腕を使うけどモモに手を載せる老人歩行とは少し違う話。七合目以降から現われる岩場では二足歩行が出来ても敢えて腕をついて四足歩行をする。足で蹴り上げるだけでなく、遊んでいる両腕を積極的に使って体を引き上げ、下半身の負担をできるだけ補助することを意識する。鎖やロープがあれば積極的に両手で掴んで体を引き上げる。脚は喜ぶハズだ。
 特にケイレンが発生しやすい岩場では(一度ケイレンになると大幅にタイムをロスするので)、リスクを抑えるためにも腕が使えるときは積極的に腕を使い、下半身だけで登らないようにする。
 あとトレッキングポールの利点を知っている人は分かると思うがトレランではバランスを立て直す際に結構体力を消費している。ポールは使えないので代わりに手を付いて無駄な浪費を抑えよう。

(8)ルートファインディング
 登山道に入ると道幅は狭くなり部分的にシングルトラックになる。けど道幅がどんなに狭くてもエコな通過ラインとそうでないラインがある。なので常にルートファインディングを怠ってはいけない。5%エコで済むラインを選び続ければ単純に高低差150m分も短縮できる!?かも。
 A 大きな段差を避ける
 馬返しから暫くは道の中央に土砂溜めのお堀があって大きな段差になっている。最短距離だからといって中央ルートを選ぶと体力がジワジワ奪われるので避けたい。まだ先は長い。また、山頂まで無数に出現する階段や段差も、より小さな段差を探して一歩当りの高低差を小さくして登る。大股で段差をクリアしたほうが歩数が少なくて済む。けどストライド走法やロードバイクのハイギア選択と同じく後で反動が返ってくる。反対に小股にしてピッチを刻めば後半タレない。斜度に合わせて歩幅と高低差を刻んでチマチマと登る。特に七合目以降の岩場では大きな段差を選ぶと(片足に長い時間負荷が掛かり)簡単に足が攣るので気をつけたい。あと段差ではないが登山道でも舗装路でもカーブでは大回りして斜度の緩いルートを選ぶ。多少の距離や歩数が増えても少ない負荷で登れるほうが後半タレない。

 B 固く締まった場所を選ぶ
 六合目以降はザクザクの火山灰になる。60回大会で完走し、61回大会で完走できなかったオッチャン曰く、前年に比べて晴天が続いたため、火山灰が乾燥して締りが悪かったのが敗因とか(全体でも完走率が6%落ちた)。確かに酷い箇所は10の力で蹴っても進みが5に半減するような感じ。
 道幅が狭くても微妙に締まりの悪いルートと固く締まったルートがあるので後者を選ぶ。固く締まった箇所がないときは他人の踏み跡(ツボ足)など、僅かに階段状になっている箇所を利用する。足を置く場所も斜度があると筋力を浪費し続けるので少しでも平らな箇所、つまり蹴りやすい箇所を目ざとく探しながら登る。

(9)ガニ股歩行
 7合目にもなると足が攣って動けなくなる人がポコポコ出てくる。自分も61,64回大会のとき、7合目の最初の鎖場(要注意)でバチンとコムラガエシになって時間をロスした。よく痙攣は脱水症状やミネラルバランスの崩れが原因と聞くが、案外裏づけのある論文は皆無なのだという。実は登山競走の八合目付近で、みな経験するであろうフクラハギのあの感覚は汗を掻かなくても簡単に再現できる。
 方法は足裏爪先側だけを3~5cmほど高くした靴底の固い履物(イメージしやすいのはカカトをカットした下駄)を履いて急な登り坂を歩くだけ。自分はクリートカバーを付けたロードバイク用のビンディングシューズでこれを知った。なので簡単というのは語弊があるかw。つまり、フクラハギが攣る原因は、登坂路故にヒラメ筋やアキレス腱が終始ピンと張っているため血管や神経が筋肉によって圧迫され続け、血流や神経信号が滞るのが原因なのだと思う。仮に段差がないツルツル加工のピラミッドをガニ股にならずに登り続けたりすれば(フキラハギの血流ポンプ効果が働かず)簡単にパンプアップするだろう。論より証拠、カカトを付いてウンコ座りできないくらい足首が硬い自分は、毎年ロード区間でフクラギが痺れ始めるというw
 大会までの対策は、アキレス腱やヒラメ筋を柔らかくしておくこと(短期間でどうにかなるとは思えないけど爪先側を高くした板などを使うとか)。本番での対策はガニ股歩行。足裏&足首の角度が抑えられるので(鋭角にならないので)、結果的にヒラメ筋やアキレス腱の張りも抑えられる。これは自分を含めガニ股の人=足首の硬い人には言わなくも分かると思うが。あと前述のカカトベッタリ歩行をするにはガニ股歩行は必須なので、内股の鏑木歩行は足首が軟らかい人向けなんだろうか。更にプラシボ狙いでミドリ安全の塩熱サプリのタブレットをポーチに入れておけばよいだろう。クエン酸たっぷりなのである意味間違ってはいない。ちなみに痙攣に効くといわれる芍薬甘草湯は、本番でも試したけどカカトの硬い自分には1円も効果がなかった。

(10)積極的な深呼吸
 八合目にもなると周りの選手の肌が面白いくらい黄色になってくる。黄色の肌は酸欠、高山病のサインなのかもしれない。これ、運動量に対して慢性的に酸素供給量が足りていないのだから黄色になるのは当然と思うかもしれない。けど不思議なことに(心拍と違って呼吸量は意識して増やすことができるにもかかわらず)、周りの選手の呼吸を観察すると、みな深呼吸をしている様子はないのだ??つまり呼吸量を自律神経任せにしているということ。筋肉は酸素喰いだから、間違いなくパフォーマンスが発揮できていないことになる。
 で、周りの人を反面教師にする。高山病のてっとり早い対策は積極的な深呼吸。自律神経だけに任せずに意識して積極的に深呼吸する。まず息を吐くこと。そうしないと吸えない。呼気はロウソクの火を消すように口をすぼめると気道が広がる。吸気は横隔膜を下げ、肺胞を目一杯広げるイメージで腹式呼吸する。むやみに呼吸回数は増やさない。そして吸う時間より吐く時間を長くする。深い呼吸を山頂まで絶えず続ける。そうすれば平地に近いパフォーマンスが発揮できるハズだ。酸素需要は大きいので過呼吸になることはないだろう。
 #意外なことに一般登山のときと違い富士登山競走では酸素の薄さは体感できない。酸素の薄さを体感するのは休憩を入れて心拍が下がった状態から再び登り始めたときだ。一般登山ではコマメに休憩するので登り始める度にキツく感じるが、富士登山競走では休憩なしで心臓が常にフル回転しているため、酸素の薄さは体感できない。酸素が薄いのにそれに気が付かないことを、前もって頭に入れて、意識して積極的な深呼吸をしよう。あとブリーズライトを貼ると。

 #特に登山やトレランをしないランナーにオススメの参考図書として鹿屋大、山本教授の「登山の運動生理学百科」を読むとよいかもしれない。

#64回大会。右の青シャツが私。
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<つづく>
富士登山競走を完走する方法、練習方法2
富士登山競走を完走する方法、練習方法3
by tomorou_takurou | 2012-06-10 21:47 | ランニング
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